美容師が低収入は事実。でも稼げないのは嘘。【事実】
オーナー中村

美容師が低収入だと思っている人が多いです。でもそれって低収入になってしまう働き方をしているからなんですよね。美容師が稼いでいくために必要なことも具体的に話していきますので最後までご覧ください。今回は炎上覚悟で投下します。

✔『わたしが記事を執筆しています』

プロフ

美容師のキャリア22年。2014年“Hair Room Donico”を開業。

髪のコンプレックスに悩む女性のヘアケアをおこない、2つのメディアを運営中。

【運営メディア】
なかむラボ~シャンプー研究所~
オナカムラジオ

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美容師が低収入は事実。でも稼げないのは嘘。

美容師が低収入は事実。でも稼げないのは嘘。

美容師が低収入であることは、否定しません。

しかし、“美容師が稼げない仕事である”というのは間違いです。
どういうことか?

美容師が経済的に苦しいのは、貧しくなるような働き方をしているからです。

今後美容師が社会的地位を高くしていくためには、サロンワークでの収入+別の収入源が必要となります。

これらについては最後に深掘りしていきます。

まずは美容師の辛いリアルな現状について解説していきましょう。

(→ 美容師の給料を時給換算したら371円という驚愕の数字が…)

美容師の平均年収は280万円ほど

美容師の平均年収は280万円ほど

でもこの金額って駆け出しのスタイリストも、30年以上のキャリアを持つベテラン美容師も、サロンのエース美容師も全てひっくるめての平均数字なのです。

ということは年収300万円の美容師もいれば、年収200万円ほどの美容師も存在するという事です。

そして、例えばあなたが一人暮らしをしていたとします。

1人暮らしをするために一体どれくらいの生活費が必要だと思いますか??

以下の表をご覧ください。

平均年収は280万円ほど
(日本最大級の不動産・住宅情報サイト ライフルホームズ様より引用)

A かなり節約しながら生活するパターン
B 普通に生活するパターン
C 少し余裕ある生活パターン

と分けています。

特筆すべきは、手取り15万円(180万円)では、“A かなり節約しながら生活するスタイル”に必要な金額にも満たないということです。

おまけに美容師は、有料の講習会に参加して技術の勉強をする必要があります。
それだけでなく仕事道具なども購入する必要があり、本当にお金が出ていきまくります。

そういった費用を【交際費】や【貯蓄】から出すにしても相当経済面で厳しいですよね。

(→ 美容師の貯金平均額は3万ほど。貧困だった美容師の貯蓄術を公開)

基本的な給与システムは、【基本給+歩合給】

基本的な給与システムは、【基本給+歩合給】

美容専門学校を卒業して、サロンに入社するとまずはアシスタントという役職が与えられます。

アシスタントであるうちは固定給でお給料をもらうことになります。

そして技術を学んでスタイリストになると、おおよその場合【固定給+歩合給】になります。

(→ 美容師の給料は歩合制で爆増する【美容室の計算上手取り50万は可能】)

歩合率に関しては、20%や50%、中には100%のサロンさんも存在し、多種多様なようです。

東京の有名スタイリストの収入が月収80万円…などといった話を聞くこともありますが、東京の有名サロンの売れっ子トップスタイリストでも固定給で月収80万円を稼ぐことは不可能です。

固定給に、歩合給を上乗せすることで高い収入をたたき出しているわけです。

喜ぶ女性

当然だけどカリスマ美容師は、指名売上が高いからお給料も高いのね。

これは歩合給の“良い側面”ですが、逆に悪い方へ働く場合もあります。

指名してくれるお客様が増えなければ、永遠に給料が増えることは無いというのが歩合給の悪い側面です。

表向きには“仕事量と質を、給料に平等に反映させる”という意味合いが歩合給に込められていますが、“給料が欲しいなら、指名客をたくさんつけろ”というサロン側のメッセージも込められているのです。

悩める女性C

【歩合給の意味合い】
表向き:仕事量と質を、給料に平等に反映させる

サロン側の意図:指名客をたくさんつけろ

という事なのね。

美容師という職業の過酷さ

美容師の仕事は非常に過酷です。

具体的にどのようにキツイのかを挙げていきます。

あなたの職場はいくつ当てはまるでしょうか??

(→ 美容師が辞める際の退職理由【衝撃ランキング5】)

サービス残業多すぎ。技術を覚えるまで、営業前後に練習しなければならない。

私が以前勤めていた職場では、日付が変わるまで残ってレッスンしているスタッフも多数いました。もちろん、自分のための練習なのでお給料はもらえません。

仕事以外の時間を取れない。睡眠時間が取れないのはマジきつい。

朝早く出勤してレッスンし、営業後にまたレッスンしていると睡眠時間は3~4時間しかとれません。
営業中は必死に仕事を探して動き続けていないと、睡魔に襲われることもしばしば。
定休日にもレッスンするスタッフや講習会に参加するスタッフも多く、遊ぶ暇がない美容師さんが多い。

体の負担がハンパない。忙しい時は昼ごはんを食べる時間もなく、トイレも行きにくい。

1日中立ちっぱなしの仕事だし、シャンプーしたりカットしたりと手も動き続けています。
そして極め付けに、“笑顔でお客様の前に立ち続ける”わけです。
これで体や心が疲弊しないわけがありません。
若いうちはまだ頑張れますが、年を取ってからも続けられるような仕事ではないですよね。

独立開業したら、年収は上がるが…

独立開業したら、年収は上がるが…

私は13年ほど地元のサロンで働いた後に、独立開業したんですが…。

ぶっちゃけサロンでの収入は、独立前よりも約1.5~2.0倍ほど増えています

ただし美容室の独立開業をおすすめしにくいです。

理由は以下の通り。

1年後の廃業率38%
3年後の廃業率90%前後
(→ 美容師が稼げないのは当然。理由は簡単。商売相手がいない。)

独立してもすぐに廃業に追い込まれる経営者があまりにも多いんです。
技術力と経営力は全くの別物…ということでしょう。

独立してもすぐに廃業される経営者

技術者として力をつけた美容師が、経営者になって失敗するというパターンは山ほどあるのです

うまくいけばリターンも大きいし、自分の好きなワークスタイルで働けるという魅力が独立にはあります。

しかし“失敗して借金を作ってしまうリスク”を考えるとなかなか難しい選択になることでしょう。

フリーランスで美容師業を行う場合も同様で、社会的な保障がないというリスクがあります。

(→ 美容師で稼いでる人、ほぼフリーランスな件【悲報】)

美容師が持つ知識などを活用しながら副業を行おう

美容師が持つ知識などを活用しながら副業を行おう

サロンワークでもらえる給料って、どれだけ頑張っても限界があると思うんですよね。

だってあなたが死に物狂いで働いて、サロンの売上を10万円増やしたとしましょう。
あなたの給料はいくら増えますか?

20万円の給料がせいぜい22~23万円になる程度でしょう?

求人誌を見て“給料がいいサロン”を探しても、大体どこのサロンも給料の相場はだいたい同じです。

(→ 美容師は手取り 40万を稼げ【普通以下の美容師よ輝け】)

では早速今回の記事の本題について語りたいと思います。

あなたの美容師としての価値観や考え方によって、私ができるアドバイスって違うと思うんですよね。

あなたは次のどちらですか?

①『あくまで美容師としての力を伸ばし、給料を上げたい』

②『まずは安定を手にして、美容業を楽しみたい』 ←オススメ

①『あくまで美容師としての力を伸ばし、給料を上げたい』

美容師としての力を伸ばし、給料を上げたい

『美容師として仕事をやっているからには、どれだけ効率が悪くてもスタイリストとしての数字を追いかけていきたい。』

と考えている方は、自分の客単価技術時間を計算してみてください。

“売上”って聞くと“集客”をイメージする人がほとんどだと思いますが、そもそもお客様を集めたところで“受け入れる体制”を取れていないサロンが多すぎだと思います。

私のサロンでは【カット40分】【ファッションカラー40分】【パーマカット込み120分】で仕上げると決めています。

そうすることで、メニュー料金の値上げをすることなく売上を上げることができます。

『そんなことすると、お客様から雑にされたとか言われるんじゃない??』とか言われることもあるのですが、そんなことはありません。

お客様 クレーム

あなたが美容室にお客様として行ったとします。
想像してみてください。

~あなたが思っている以上のヘアスタイルにしてくれた。しかも早く技術が終わり帰ることができた。~

コレってクレーム出る要素ないですよね。

技術に満足して、おまけにあなたの時間も大切に考えてくれたのです。

万が一クレームが出た場合、それは“技術力の低さ”に対してのクレームです。

お客様は『カットが下手くそね。そういえば時間も早かったし!!雑にされたわ!!ムキ~!!』と考えたからクレームになるのです。

(→ 美容師が失敗して落ち込むクレーム9選!【美容室を出入り禁止になるクレーマーも!?】)

②『まずは安定を手にして、美容業を楽しみたい』

安定を手にして、美容業を楽しみたい

美容室経営者の私がこんなこと言うと、賛否両論がありそうですが批判を覚悟して言います。

『副業して下さい。』

美容師のあなたが今25万円のお給料をもらっているとします。

この給料を30万円にしようと思ったら、途方も無い量の労力や工夫が必要になります。

コレは美容師というビジネスモデル上どうしても仕方が無いことです。

経営者の立場から言わなければならないことは、『30万円いくための技術力と接客力を磨け!!』ですが、その労力を副業に当てていけばもっと月収を増やすことができるからです。

お客様に幸せになって貰うためにはスタッフがまず幸せでなければなりません。

お金が足りなくて生活が厳しいスタッフに『お客様を喜ばせて差し上げなさい。』と言うのはあまりにも酷だと思うんですよね。

ブログ運営やSNSでのブランディング

なので私のサロンで働くスタッフには、ブログ運営やSNSでのブランディングなどちょっとした副業を教えています。

ちょっとだけ紹介していますので、気になる方は以下よりどうぞ。

(→ 普通の美容師が年収600万円を突破する方法【番外編】)

経済的に少し余裕が出てきたことと、自分で稼ぐことができて生まれた“自己肯定感”によって、接客のレベルや質も向上します。

そうすることで生まれるサロンの利益というものもあるのではないかと私は考えるのです。

今回は以上で終わります。
つたない文章に最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。

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