
1人美容室の年収が高いって聞くんだけど本当?経営者の年収が高いのは分かるんだけど、従業員を雇わないほうが儲かるってどういうこと?物件を借りる費用や、集客のためのホームページを準備したり、雑誌に店舗掲載したりするなら、1人美容室よりもスタッフをたくさん雇ったほうが効率いいんじゃないの?1人美容室の年収が高い理由を誰か教えてください。
こういった疑問にお答えします。
✔本記事のテーマ
✔記事の信頼性
私は1人美容室を経営しており、サロンワークの収入と副業収入で年収1000万円をコンスタントに稼いでいます。
しかし、1人美容室を始めて常に順風満帆だったのかと言えばそうではなく、
年収を上げるまでに何度も挫折し失敗を繰り返し、たくさんの遠回りをしてきました。
これまでに経験した失敗や、遠回りした実体験を生かしたアドバイスをします。
✔あなたへ前置きメッセージ
本記事は、『1人美容室をやろうと計画してるんだけど、1人美容室で年収をしっかり稼ぐことができるのか知りたい。』という方に向けて書いています。
この記事を読むことで…2018年以降増加傾向にある1人美容室が月収、年収をしっかり稼げている理由は何なのか?を知ることができます。
雇われ美容師であれば、常に料金と指名数とリピート率に縛り付けられてしまいます。
1人美容室を開業したら…カットはもちろん、シャンプーなど全ての技術を1人でやる必要はありますが、年収を大きく上げることが可能になります。
今回はそれらについての詳細をお伝えしていきたいと思います。
あなたが独立経営が向くタイプかどうかのテストも準備していますのでぜひチェックしてみて下さい。
1人美容室で年収600万円以上は確実【田舎でオーナーしても儲かる】
私の以前勤めていた美容室では、損益分岐点としてスタッフ1人あたりにつき50万円という数字を達成するように言われていました。
だからスタイリストとアシスタントの計5人が所属している美容室では、
この250万円が、スタイリストとアシスタント含めて5人いる美容室のおおよそのひと月の目標売上数字になります。
ただし、1人美容室では少し話が違います。
運営していくうえで必要な経費(家賃、水道光熱費、広告宣伝費、税金)などを1人で背負わないといけません。
同じように、《1スタ50万円で考えて、1人美容室だから売り上げ目標50万円》じゃダメなんです。
結論を言うと、1人美容室では、100万円という数字がひと月の目標ラインになっています。
1人美容室で100万円というのは5人で運営している美容室が250万円稼ぐよりもよりもしんどくなりそうですよね。

じゃあ個人で美容室経営はしんどくてやってられないの?
いえ、そんなことはありません。
実は1人美容室で、普通に経営していたら月の売上げは100万円は達成します。
そしてその100万円の売り上げのうち、毎月の固定費で50万円使ったとします。
すると半分の50万円が給料として残ります。
こう考えたら年収600万円(50万円×12か月)になりますよね。
逆に1人美容室で年収600万円以上は稼げないとキツイです。
なぜか??
美容師という職業は40代中盤以降はドンドン売り上げが下降していきます。
あなたが今現在30代そこそこの若さで、“100万の売上げ作るのキツ過ぎ…”とか言っていたら40代中盤以降の年収が相当ヤバいです。
1人美容室で売上100万円くらいはサクッと超えておきましょう。

【売上 = 客単価 × 客数】
40代50代になって体力が落ちると、予約をいっぱいにしてこなすことも難しくなる。そうなると年収が落ちていくのね。
新規客を増やすことも難しくなるから、若いうちに顧客の数をしっかりキープしておかないと。
(→ 年商1000万美容室の経営者は年収700万以上【金持ち美容師爆誕】)
1人美容室で年収アップに失敗し廃業増加中な理由
昨今の美容業界ではこんな構図が出来上がっています。
↓
美容室の数が増え続けている
↓
お客様の取り合い合戦
↓
広告宣伝費などがどんどん上がり美容室が疲弊
先ほどもお伝えしましたが、新規集客のために資金力で勝負してしまうと、1人美容室では資金力のある中型~大型美容室には太刀打ちできないんです。
ちなみに健全な経営をしていこうと思った時に、使える広告宣伝費の割合は《売り上げの10%》であると言われています。
1人美容室で月の売上げ50万円出しているB美容室
と比較すると使える宣伝費(売上の10%)は、
B美容室 5万円
とその差45万円になってしまいます。
これが『1人美容室では資金力のある中型~大型美容室には太刀打ちできなくなる』と言った理由です。
【現代にはお金を使わない宣伝もある】
ブログサイト、SNS(Twitter、Facebook、Instagram)がそうですが、実際ITで集客を行っていこうと考えたときにあなたの競争相手である美容師もまたSNSで集客をしようと考えているわけです。
そう考えたときに、よほどライバルよりもITリテラシーが高いか、“他の美容師にないあなたの魅力”を発信できる状況でないと、SNSでの集客は難しいでしょう。
とはいえ、今後美容室経営にインターネットはマストになってきます。
今さら、
『ネット関係は苦手…。』
『私SNSってやらない主義なんです。』
とか言ってる人は、覚悟をしておいたほうがいいと思います。
1人美容室が稼ぎやすいといえども、時代に応じてドンドン新しいものを取り入れていかねばなりません。
今からでも遅くはないので、まずは美容室運営に取り入れてみましょう。
ITリテラシーが高くなれば、折り込みチラシやフリーペーパー、ホットペッパービューティーなどよりも金銭的な負担がかからなくて、効率のいい集客ができるようになるので手元にお金が残ります。
一人美容室がもたらす5つのメリット【小さな成功は即時手に入る】
1人美容室で
独立することの一番のメリットは“自由が手に入る”という事ですね。
美容師はこだわりの強い生き物です。
他人が作ったルールに縛られると、“そのルールがあなたが表現したい世界観を壊す”という事にもなりかねません。
では具体的にどんな自由を手にすることができたのかをお伝えします。
一人美容室なら好きなスタイルを発信することができる
それぞれの美容室にはコンセプトというものがあります。
なので美容室のコンセプトがあなたと合っていなければ、好きなスタイル提案がやりにくいということがあります。
ちなみに私の美容室では
『その人らしさとその人のライフスタイルとの調和』
というコンセプトで経営をやっています。
自分が考えた技術をお客様にサービスとして提供し、その後で喜んでもらえるという事が美容師にとって一番のモチベーションアップになると思いますし、そうでないと美容師業を全力で楽しむことができないでしょう。
一人美容室なら自分がこだわりぬいた薬剤を使用することができる
以前勤めていた美容室では、お客様のボリュームゾーンが40代以上だったのもあり、塩基性の彩度の高いカラー剤(酸性カラー)の品ぞろえが微妙だったんですよね。
私が担当していたお客様のボリュームゾーンは10代~30代の方が多かったので、なかなか希望に沿うようなカラー技術を提供することが難しかったんです。
こういったことって経営者の考えなどもあったりしますから、ただの雇われ美容師が解決するのは難しい…。
でも独立して1人美容室を作ったら自分の好きな薬剤に囲まれて仕事ができるようになります。
『どんなオーダーでもかかってこい!!』と勇気が湧きます。
鬼に金棒といった状態ですね。
一人美容室なら内装やインテリアも自分好みにできる
美容室の外装、内装も美容師の世界観を表現する部分です。

『仲間はいい人ばっかだけど、何となく美容室内の雰囲気が自分の世界観と合ってないよな。』
と考えている美容師さんもいます。
独立したら、自由に自分の思う世界観を表現してみましょう。
一人美容室なら働き方を自由に選べる
美容師の固定概念としてこういったものがあります。
固定概念② : 一日の労働時間は8時間から10時間
固定概念③ : 営業が終われば、会議やレッスン
固定概念④ : 土日祝日は営業
こういったものがありますが、この様な固定概念を取っ払うことができます。
実際私も、子供の学校行事がある時には休業していますし、夏休みに家族旅行に行きたいときにはスケジュールを調整して1週間ほど定休日を作ったりします。
今後もサロンワークの稼働日数を減らしながら、別のビジネスへの時間投資も予定しています。
もちろんお客様のことを考えた経営方針も大事だと思いますが、そもそも私たちが働くのは、《幸せになるため》という事があります。
生活するために無理やりなスケジュールで疲弊して、家族が不幸になると本末転倒というわけです。
こういった思考になると、
から、
というマインドに変わっていきます。
一人美容室なら頑張れば頑張っただけ収入が増える
例えば、あなたが現在雇われていて、愛社精神がすさまじく高ければそれで問題ないのですが…。
会社や社長に対して『儲けさせてあげたい!!』といった考えがない場合。
売り上げた数字に対して、あなたがもらう年収の額があまりにも少なすぎて嫌気がさしているでしょう?
私が以前勤務していた美容室は、100万円売り上げて、給料30万円(年収360万円)ほどでした。
あなたが独立開業して100万円売り上げたら、固定費を仮に30万円引いたとしても70万円が手元に残るわけです。
この感覚が当たり前になってくると、バカバカしくて2度と雇われ美容師に戻れなくなります。
フリーランスとしての働き方も同様のことが言えるでしょう。
(→ 美容師で稼いでる人、ほぼフリーランスな件【悲報】)
一人の美容院なら暇すら楽しめる
従業員を雇っている場合は、毎月必ず従業員のお給料の支払いをしなければなりません。
毎日が予約がいっぱいで、利益が残るような美容室であれば問題ありませんが、どんな美容室も“暇なとき”があります。
暇な日の“複数の従業員を雇っている経営者”のメンタル状態は、言うまでもなく“焦り”や“苛立ち”が生じやすくなるものです。
私はできるだけメンタル的な不安は避けて生きたい人間なので、あまり人を雇用することをしません。

1人美容室だとそういったリスクも回避できるんだね。
2020年にはコロナの影響を受け、廃業に追い込まれる大型美容室がたくさん出ました。
売り上げが落ちて従業員のお給料が払えない状態になったようです。
コロナ禍で美容室経営のこれまでの考え方が大きく変わったと言えます。
1人美容室をやっていてたまに暇な時もあります。
そういった時に、私がやっていることは以下のもの。
公式サイトのSEO対策
オンラインサロンで配布するプレゼント動画の作成
暇なときには“暇なときにしかできない仕事”をやるだけなので、実際には暇な時間ができる事はあり得ないのです。
1人美容室をする際には、色々な仕事を持っておくとスキマ時間を有効に使うことができます。
1人でやってる美容室は年収を稼げるけど、全ての人に適正はない
1人美容室は年収が確かに上がるのですが、とはいえ倒産廃業のリスクもはらんでいます。
大勢のスタッフで分担していた仕事も、1人美容室なら全て自分ひとりでやらないといけないので仕事量も増えるでしょう。

『じゃあ、私一体どうしたらいいの??』
迷いがたくさん生じると思います。
なので、私がこれからいくつか質問をします。
一つでも当てはまったら、1人美容室の線も含め、現状の環境を変えた方がいい可能性がぐっと高まります。
なので、深呼吸してゆっくりと以下の質問に答えて見て下さい。
【質問2】 今働いている美容室は10年後も繁盛していそうですか?
【質問3】 あなたの将来をあなたの雇用主に預けても安心ですか?
【質問4】 あなたが50代60代になった時に、その職場ではどのような仕事をしていてどれくらい年収をもらっているかイメージできますか?イメージできたらそれは自分で納得のいくイメージ内容でしたか?
1つ以上、『う~ん…。』と思ったような質問があったなら、私は独立して美容室のオーナーになるべきであると思うんですよね。
行動しないで一生そのまま不満を抱えた生活を送ることの方が、リスクの高い人生のような気がします。
一度きりの人生、思うように生きないともったいないと思います。
『いやいや、あなたはたまたま1人美容室で成功したからそう言ってるだけで、ただのポジショントークじゃん。』
という人もいるかもしれませんが、
自分の人生を創造できる人は、自分が考えるように行動をした人だけです。
これは断言できます。
“集客”や“税金”、“経営”をしっかり勉強して、お客様に喜ばれるような技術力があれば、万に一つも失敗する可能性はありません。
それにもし失敗したとしても、命を取られるようなこともありません。
いざとなれば以前の職場で頭を下げて再雇用してもらえばいいのです。
そもそもそれくらいの覚悟を持ってる人が、開業して失敗するなんてことは無いと断言しておきますが。
『それでもまだ踏ん切りがつかない。』という人や、『聞きたいことがある。』という方はどんどんコメントをお送りください。
共に美容業界を自分らしく楽しく過ごしましょう♪
そしてあわよくば年商数千万円のモンスターサロンを作ることができたら最高に楽しいですね♪
他にも“美容師の闇”について詳しく書いた記事を準備しましたので、良ければどうぞ。
(→ 美容師の給料の秘密全てを大解放【涙のワケがここに】)
では今回は以上で終わります。
つたない文章に最後までお付き合いいただきありがとうございました。